神奈川で急増する“ワモンゴキブリ”――その正体とは?
近年、神奈川県内で「今まで見たことのない大きなゴキブリを見た」という相談が増えています。
その正体が、**南方系の大型種「ワモンゴキブリ」**です。
ワモンゴキブリは本来、沖縄や九州など温暖な地域を中心に生息していました。
しかし、近年の温暖化や建物の高気密化によって、神奈川・東京など関東圏にも定着しつつあります。
もともと暖かく湿気の多い環境を好むため、
・マンションの機械室やエレベーターピット
・飲食店の厨房や地下街
・下水道やマンホール内部
などを住処とし、外気が冷える冬場でも建物内で繁殖できることが特徴です。
実際、綾瀬市や藤沢市など湘南エリアでは、
夜間に「ベランダや玄関に大型の黒いゴキブリがいた」という報告が増えています。
これまで神奈川ではクロゴキブリが主流でしたが、
近年は「より大型で光沢のあるワモンゴキブリ」の割合が目立ち始めています。
つまり、いま神奈川で“見慣れない大きなゴキブリ”を見たなら、それはワモンゴキブリの可能性が高いのです。
クロゴキブリとの違いは?特徴・体長・光沢の見分け方
一見よく似ていますが、クロゴキブリとワモンゴキブリは別種です。
サイズ・体色・行動範囲などに明確な違いがあります。

まず体長ですが、クロゴキブリが約25〜30mmなのに対し、
ワモンゴキブリは35〜45mmと一回り大きいのが特徴です。
成虫の体表は黒というより**赤みを帯びた焦げ茶色で、強い光沢(ツヤ)があります。
胸部(背中の首元あたり)には黄白色の輪状模様=“ワモン(輪紋)”**があり、これが名前の由来です。
また、動き方にも違いがあります。
クロゴキブリは床や壁を中心に素早く移動しますが、
ワモンゴキブリは飛翔能力が高く、滑空するように飛ぶこともあります。
さらに寿命が長く、1年以上生き続ける個体も多いため、
建物内で定着すると被害が長期化しやすいのです。
飲食店の倉庫やホテルのバックヤードでは、
ワモンゴキブリが配管ダクト内や電気盤周りに巣を作るケースが確認されています。
そのため、単に「大きいゴキブリが出た」と軽視すると、
気づかぬうちに建物全体へ繁殖が広がるリスクがあります。
「光沢が強く、体が大きく、背中に輪模様がある」──
これが、クロゴキブリとの最大の見分けポイントです。
もし見つけたら?家庭でできる対策
ワモンゴキブリはサイズも生命力も強く、一般的な殺虫スプレーだけでは根絶が難しい害虫です。
見かけた時点で、すでに巣が形成されている可能性もあります。
成虫1匹が産む卵鞘(らんしょう)には40個前後の卵があり、
1年を通して数百匹単位で増えることも珍しくありません。
特に下水管や床下など、人の手が届かない場所を好むため、
市販の駆除剤では巣の奥まで届かないケースが多いのです。
家庭でできる対策としては、
- キッチンや浴室などの排水口・隙間をコーキングで封鎖
- **ベイト剤(食毒剤)**を壁際・冷蔵庫裏などに設置
- 殺虫剤を多用せず、通り道を断つ防除型の管理
などが基本です。
しかし、マンション全体や店舗で発生している場合は、
専門業者による下水経路・天井裏まで含めた防除が必要になります。

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